歯が痛い!
歯が痛い=虫歯
そう思われている方がほとんどだと思います。
もちろん虫歯で痛みが出ることもありますが、虫歯等の歯が原因ではなくても歯が痛くなることがあるんです。
非歯原性歯痛という言葉をご存知でしょうか?
非歯原性歯痛とは歯が原因ではない歯痛のことです。
歯が痛みの発生源ではないにもかかわらず歯が痛いと感じる疾患が多くあり、これらの疾患により生じる歯痛を非歯原性歯痛と呼びます。
この疾患は歯に原因がないので、歯科治療をしても治らないので診断が非常に重要となります。
左上の奥歯が痛い!
との事で来院された患者さん。
問診やレントゲン、歯の神経の生死を判断する検査等、色々と検査してみましたが歯に異常はないと診断。
最終診断として歯科用CTを撮影しました。すると・・・・
副鼻腔の中が真っ白です。
診断は副鼻腔炎(蓄膿症)でした。
そのためいつもお世話になっている耳鼻科の先生を紹介させて頂きました。
その後経過も順調ですっかり痛みもおさまったとの事でなによりです!
歯が痛いからといって診断がつかないまま削ったりしてしまうと元には戻りません。
診断の大切さを改めて認識致しました。
日本口腔顔面痛学会は非歯原性歯痛を以下の8つに分類しています。
※非歯原性歯痛診療ガイドライン.改訂版(2019)より
1 筋・筋膜性歯痛
2 神経障害性歯痛
3 神経血管性頭痛による歯痛
4 上顎洞疾患による歯痛
5 心臓疾患による歯痛
6 精神疾患または心理的要因による歯痛
7 特発性歯痛
8 その他の様々な疾患による歯痛